【徹底解説】ソフトウェアテスト現役管理職が教えるテストマネージャー合格手法
- JSTQB テストマネージャーの試験情報が知りたい
- 合格するためにはどうしたら良い?
- 資格を取得したら未来はどう変わる?
こういった疑問に答えます。
この記事から得られること
- テストマネージャーはソフトウェアテスト業界で注目されている
- 面接で一目置かれる資格
- 当資格を合格するための手法
- 資格取得前後での費用対効果
私は都内に本社を置く開発会社のソフトウェアテスト部門で管理職です。
その管理職である私が全てを教えます。
ソフトウェアテスト業界で注目されているテストマネージャー資格に関して
実際に合格するためにどのような勉強をしたら良いのか。
語っていきますね。
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 試験情報
結論として、テストマネージャーを取得していれば、ソフトウェアテスト業界で一目を置かれること間違いなしです。
管理職である私が保証します。
なぜなら、以下のポイントがあります。
- テストマネージャーとして即戦力となれる知識があると見てもらえる
- 未経験はもちろん経験者であっても取得している人はごく一部
- 管理職候補になります(断言します)
- テストマネージャーを取得していると大幅に採用率が上がります
一つずつ紐解いていきます。
テストマネージャーとして即戦力となれる知識があると見てもらえる
テストマネージャーを取得していることによって、テストマネージャーとして即戦力となれる知識があると見てもらえるということです。
なぜなら、以下の2点が挙げられます。
- テストマネージャーとしての知識を習得した上で、3年以上業務経験およびそれと同等の知識が必須な資格
- テストマネージャーとしてテストチームを引っ張っていける人材というようにみなされる
この辺りの資格になってくると、よっぽど学習をしないことには取得は難しくなってきます。
ただ、取得が不可能という資格ではなく、合格することは充分に可能です。
ですので、テストマネージャーを取得することで、将来は管理職候補、マネージャー候補といった形になるでしょう。
将来に向けたキャリア設計において、今のうちから地道に合格するための計画を練っておきましょう。
ちなみに、当サイトの記事は、主に未経験者からソフトウェアテスト業界に転職する方向けに執筆していますが、テストマネージャーに関しては、受験資格が業務経験3年以上となります。
ただ、開発からソフトウェアテスト業界に転身する方も多いです。
ソフトウェアテストだけではなく、開発の業務経験が3年以上でも受験資格を得られます。
そのため、テストマネージャーの資格についても記事として執筆した次第です。
未経験はもちろん経験者であっても取得している人はごく一部
テストマネージャーに関して、未経験はもちろん経験者であっても取得している人はごく一部という資格になります。
何故なら、それなりの難易度だからです。
私は今までに何回か転職をしていますが、前職で一斉に当資格を受験するという機会がありました。
その際の結果は、1/20人程度の合格率だったのです。
逆を言うと、それだけ合格者率が低い資格ということは、取得をすることが出来ればすごく重宝されるということです。
ですから、未経験はもちろん、経験者であっても取得している人はごく一部であるというテストマネージャーを取得することによって、会社にとってすごく欲しい存在になることは間違いありません。
管理職候補になります(断言します)
テストマネージャーを取得することによって、管理職候補になります。
Foundation Levelの時は、「なりやすくなります。」というニュアンスだったのに対し、テストマネージャーの場合は「なります。」と断言させていただきます。
もちろん、会社の状況や個人の経験などもあるため今すぐにとは言えないですが、自ずと管理者候補になるでしょう。
それだけ価値のある資格だということです。
何故なら、以下の2点が挙げられます。
- テストマネージャーとしての知識を取得することができます。
- ある程度テストマネージャーとしての実務の知識がないと取得が難しい資格です。
わたしは管理職および面接官をおこなっており、ソフトウェアテスト部門でトップの位置にいますが、部署内でよく話題になっているのがこのJSTQBの資格であり、その中でもAdvanced Levelであるテストマネージャーを取得出来たら超凄い!という感覚になっています。
もちろん、当会社の部署内だけではなく、ソフトウェアテストに関わる会社や部署であれば、どこの会社であろうと一目を置かれる資格になるということは間違いありません。
ですので、テストマネージャーを取得することによって、管理職候補になるというのは間違いないでしょう。
テストマネージャーを取得していると大幅に採用率が上がります
テストマネージャーを取得している方が面接に来られた場合、一目でそこに注目されます。
わたしは管理職および面接官をしていますが、面接官がわたしだったら即採用したい!というレベルです。
主には以下2点のような形になります。
- テストマネージャーを取得することで、面接でも一目置かれ喉から手が出るほど欲しい人材になります。
- いきなりマネージャー採用ということも充分あり得ます。
面接で話題になることは間違いないため、その際には面接官にしっかりアピールしましょう。
未経験者でJSTQB Foundation Levelを取得している人もごく稀で注目を浴びますが、更に、Advanced Level / Test Managerの資格を取得しているとなると、面接官も動揺すること間違いなしです。
それだけ、取得していることでとても強く有利な資格となります。
面接官である私も、もし未経験者ながらにこちらの資格(JSTQB Advanced Level /Test Manager)の資格を取得しているとなると、すぐにでも採用したい気持ちになります。
もちろん、人となりなどのことも確認が必要ですが、私としてはすぐにでも欲しい人材です。
未経験者なのにJSTQB Advanced Level / Test Managerを取得している?すごい!しっかりと将来設計を考えているんだろうなー。何事も計画的にやってくれそう。おまけにテストマネージャーとしての知識があるし、マネージャー候補として採用しようかなぁ。
そのように考えます。
ですので、将来的にマネージャー職や管理職などを目指す方にとって、非常に重要な資格となります。
また、面接を有利に進める上でもとても大切な資格と言えます。
以下では、そのJSTQB Advanced Level / Test Managerに関しての主な試験概要をまとめましたのでご覧ください。
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 試験概要
- JSTQBとは、日本におけるソフトウェアテスト技術者資格認定の運営組織で、 各国のテスト技術者認定組織が参加しているISTQB(International Software Testing Qualifications Board)の加盟組織として2005年4月に認定されている。
- ISTQBの加盟組織の各国団体は資格および教育・訓練組織認証について相互認証を行っている。つまり、JSTQBが運営するソフトウェアテスト技術者資格は海外でも有効な資格となっている。
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 試験詳細
開催日 | いつでも(試験予約可能日) |
開催地域 | 全国のテストセンター テストセンターはCBT試験実施パートナー「ピアソンVUE」のWebサイトでご確認ください。 |
申し込み可能前提条件 | JSTQB FL合格者、または、JSTQB(日本)以外のFoundation Level資格試験の合格者 上記の条件に加えて下記の何れかに関して通算3年以上の業務経験が必要(AL受験 初回は申込の際に「業務経歴書」の提出が必須) ソフトウェア開発に関する業務 ソフトウェア開発のプロセス改善を含む品質保証に関する業務 ソフトウェアの研究開発(R&D)に関する業務 ソフトウェアテストに関する業務 「業務経歴書」には、それを証明する者/企業などの連絡先を記載する箇所があり、実際に連絡して確認をする場合あり |
試験料 | 22,000円(税込) |
お支払い方法 | クレジットカード払いのみ(VISA、Master、JCB、American Express) |
試験時間 | 180分 |
出題形式 | 複数の選択肢から正解を選ぶ形式 |
解答形式 | CBT方式(Computer Based Testing) |
問題数 | 65問 |
再受験ポリシー | 最後に受験した日の3ヶ月後から再受験可能 |
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 合格への道
以下の内容を繰り返して実施することがとても大切です。
Advanced Levelのアプリや問題集などは、Foundation Levelに比べて種類が少ないです。
ほぼ出回っていません。
ですので、良い教材を見つけたら、それを何回も何十回も繰り返して実施することが合格への1番の近道だと言えます。
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 失敗しないための勉強法
結論を言うと、Foundation Level と異なり Advanced Level では、実際の業務の流れを想定した上で問題を解いていくことが重要です。
なぜなら、Advanced Level の問題は、すべて実際の業務の流れを想定した問題がほとんどだからです。
語句を答える問題や単純な穴埋め問題なんてほとんど出題されません。
中には、問題文だけで2ページ以上に渡る問題も多数出題されるため、ある程度の文章読解能力も必要になってきます。
ですので、これらを想定した上で日頃から学習することがとても大切になります。
また、Advanced Level の試験だとしても Foundation Level は出題範囲として含まれています。
Foundation Level の内容は全て理解している前提での試験になるため、Foundation Level の内容に関しても軽く見返しておくと良いでしょう。
主には、シラバスとテキストですね。
それが前提にある上で以下に Advanced Level での学習方法を記載いたします。
- シラバス Advanced Level / Test Manager
- >> スクエアリングサービスのマネージャコース
- Foundation Levelの場合は無料版で充分問題ありませんでしたが、Advanced Level / Test Managerの場合は必ず有料コースに申し込みすることをおすすめします。
何故なら、以下の理由があるからです。
- スクエアリングサービス以外の学習サイトが存在しない
- 無料コースではほんの数問だけしか用意されていないため、とてもじゃないけどAdvanced Level / Test Managerの全範囲を網羅しきれない。
- Advanced Level / Test Managerで通常のシラバスに解説が入ったシラバスをダウンロードが可能。
- Foundation Levelの時同樣シラバスを熟読し内容を理解することが大切です。
- シラバスの内容をある程度理解したらスクエアリングサービスでひたすら問題を解きまくります。
私が学習していた時に使ってたテキストと問題集はここから買うことができるよ
上記で学習方法は詳しく記載しましたが、参考として、再度、合格に必要なシラバス/テキスト/Webサービスをまとめました。
- スクエアリングサービス
- 有料版は料金支払いから約2年間使用できる
AL Test Managerの場合だと2回受けられる計算になる
仮に2年間を超えて学習する場合、再度、お支払いが必要になる
学習の割合
ここでは、上記学習方法の流れを全ておこなった場合として、何をどれぐらい学習すれば良いのか。という指標を作成しました。
スクエアリングサービス / マネージャコース(有料版) | 4(60時間〜120時間/トータル) |
JSTQB Advanced Level テストマネージャ問題集 | 2.5(30時間〜60時間/トータル) |
シラバス AL Test Manager(2012.J04) | 2(15時間〜30時間/トータル) |
シラバス FL | 0.5(1時間〜5時間/トータル) |
テキスト(FLシラバス準拠) | 0.5(1時間〜5時間/トータル) |
割合の高い順番で並べています。
もちろん、あくまで主観的なものですので、一種の指標としてご覧ください。
この割合には根拠は以下の通りです。
- Foundation Levelの内容は理解していることを前提に話が進みますので、Foundation Levelにおけるシラバスやテキストもサラッと見返しておくことが必要です。
- ただ、メインはAdvanced Levelの内容になりますので、Advanced Level / Test Managerにおけるシラバスを熟読して理解しましょう。
- Advanced Levelにおける問題集などは世間に出回っていないためやるべきWebサービスや問題集が限られてきます。
- そのため、何をするかではなく、あるものをひたすら理解出来るまで解くということが大切なのです。
まずはこの学習割合で学習を始めてみましょう。
そして、人によっては得意/不得意な部分がありますので、上記の割合プラスアルファとして不得意な部分を集中して学習するようにしましょう。
学習する中で自分に合った学習方法が見えてくる場合もありますので、その場合はそちらにシフトしても問題ありません。
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 費用対効果
ここでは、【面接官が教える】(JSTQB Advanced Level / Test Manager)資格取得前後での費用対効果について記載します。
JSTQB Advanced Level / Test Manager
取得難易度 | (4.5 / 5.0) |
合格者率 | 約10% |
学習にかかる費用 | ¥6,000 〜 ¥10,000(試験費用は別) |
試験費用 | ¥22,000(税込) |
学習にかかる時間 | 3ヶ月〜6ヶ月(平日1時間/日と仮定した場合) |
取得後の想定年収 | ¥4,200,000〜¥6,000,000 |
難易度について
- 本気で取得しようとする場合は3ヶ月から6ヶ月間ほど猛勉強する必要があります。
- 上記に記載した学習方法を全て実践することをオススメします。
参考までに過去5回における合格率を掲載します。
実施日 | 合格率 |
---|---|
第6回ALTM試験 (2016/8/27) | 6.03% |
第7回ALTM試験 (2017/8/26) | 20.8% |
第8回ALTM試験 (2018/8/25) | 26.8% |
第9回ALTM試験 (2019/8/24) | 16.12% |
第11回ALTM試験 (2021/8/21) | 33.44% |
実施日によって少しバラつきがありますが、上記の直近5回の結果によると合格率はおおよそ20%前後となっています。以前は合格率も10%前後低かったのですが、最近では合格率も上がっている傾向にあります。それだけ合格することも可能になってきたということです。
ちなみに、上記実施日以降はCBT試験に移行したためデータとしては掲載されていませんが、CBT試験に移行されたことにより、更に合格しやすくなったといっても過言ではありません。
CBTに移行されたことによって、試験をいつでも都合の良いタイミングで受験できるようになりました。
その結果、受験タイミングを増やすことができ、合格しやすくなったのです。
学習費用について
- ここまで、どういう方法で学習すれば良いと言う流れをお伝えしてきましたが、それらを全て実践した場合の費用です。
- もちろん、テキストなど何も買わずに、シラバスと無料アプリだけで学習すれば費用としては¥0になりますが、Advanced Levelでは何も買わずに合格することはまず不可能なため上記の費用は少なからず必要になってきます。
想定年収について
- もちろん会社によっても異なりますし、地域によっても異なるため一概には言えませんが、この辺りを狙えるレベルという意味で記載しています。
- 逆に、入社後の頑張り次第でこの想定年収を超すことも可能です。
- 管理職になれば、ここで記載した年収を遥かに超える年収になりますからね。
- しかも、このレベルの資格を取得していることで、いきなりマネージャー採用ということも充分にあり得ます。
【徹底解説】現役管理職が教えるテストマネージャー 取得後の未来
JSTQB Advanced Level / Test Managerの資格取得を考えている人は、以下2種類どちらかのキャリアプランを考えているはずです。
- 知識をつけて現職での給料や役職を上げる
- 転職して給料や役職を上げる
知識をつけて現場での給料や役職を上げる方法はまた別途執筆します。
ここでは、転職して給料や役職を上げるという点に絞ってお伝えします。
転職して給料や役職を上げる場合は簡単です。
なぜなら、新しい職場で一からの再スタートとなるため過去の細かい結果は面接官は知りません。
そのため、面接の際にアピール出来れば、役職が上がった位置で再スタートできる場合があるのです。
私は現在、開発会社のテスター関連の部門でマネージャーとして従事しています。
マネージャーの位置にいる私ですが、実は、採用時からマネージャーとして採用されました。
それはどうしてか?
テスター関連部署として東京のチーム立ち上げの時だったからです。
チーム立ち上げのため、私が抜擢されたのです。
まさに、JSTQB Advanced Level / Test Managerの資格を取得することで、テストにおけるマネージメントが出来るということを面接官にアピールすることもでき、いきなりマネージャー職や管理職採用という形になることもあります。
特に、チーム立ち上げ時なんて一発で採用される確率も高くなります。
主には以下2点が重なり合う時、資格取得の威力が最大限に発揮されます。
- チーム立ち上げ時
- 当資格を取得している人が少ない場合
ですから、そのような会社を探し挑戦してみることも、一つの選択肢として持つことも大切です。
長年一つの会社にいたとしても、給料が全く上がらない会社は多いですからね。
もし、Advanced Level / Test Managerの資格を取得しているにも関わらず、何年間も給料が変わらない。ということであれば、もっと自分の能力を理解してくれるような会社に転職した方が良いです。
能力があったとしても会社の都合によって、あまり給料が上がらないという会社は結構ありますからね。
また、当資格と併せてプラスアルファで有利な資格を取得することをオススメします。
【徹底比較】現役管理職が教えるテスター業界の面接で採用されるために有利な資格6選
結論から言うと、資格は複数取得した方が面接で採用されるために有利に進めることができます。
なぜなら、一つだけだとその会社のパターンに合わない場合があるからです。
具体的には以下のような形です。
- 面接を受けようとしている会社の従業員がその資格をほとんどの人が取得している場合
- 会社の方向性が違う場合
従業員がその資格をほとんどの人が取得している場合は、その資格を取得して面接に行ったとしてもあまり重宝されることはないでしょう。
むしろ、取得していて当たり前みたいな感覚にもなっています。
ですので、当資格(JSTQB Advanced Level / Test Manager)を取得した上で、違う資格も取得してアピールすることがオススメです。
では、どのような資格を取得すれば良いのか?
未経験からテスター業界へ転職するために、具体的なその資格に関して、厳選しましたので下記の記事をご覧ください。
【管理職/面接官の私が教える】テスターの求人に強い転職エージェントへの登録方法
上記にも記載しましたが、給料を上げて転職するパターンは簡単です。
また、さらに下記のような心境になりますので、ここで転職(キャリアチェンジ)して、ここからの人生を前向きに考えていきましょう。
- 心機一転、新たな気持ちで第一歩を踏み出せる
- 今までのことをリセットする
- 今までに蓄積された知識や経験はそのまま
- プラスアルファで知識のレベルを上げる(資格取得やスキル習得など)